人は、安定、安心している状態が基本的に好きです。
でも、わざわざ大変なことに挑戦する人がいます。
挑戦は辛いのですが、その先の達成や成長、気づきを求めてるから。
テーマは「5年後までの事業計画に挑戦した企業様をインタビュー形式でご紹介します。」
Q.自己紹介と茂興業様の事業説明をお願いいたします。
茂興業株式会社、社長の高橋英樹です。防水工事業の社長です。
一番の楽しみは、会社に行って社員さんと一緒に5年後をいつも語っていることです。
最終的には、新潟県一から日本一幸せな社員がいる会社づくりを、といつも願っているんです。
そのためにいろんな計画を立てながらやっている毎日です。
Q.サマンサハートとはもう5年以上前からのお付き合いになりますが、マーケティング活動のきっかけをお願いいたします。
当社は、新潟市内で防水工事業をやっております。
建物の屋上の防水工事、それから外壁の改修工事が専門で、建設業は昔からどんぶり勘定な業種でした。
サマンサハートに会うまでは、1年間の計画を立てて、それに対して売り上げが上がった、利益が上がったというやり方をずっとやってきました。
ところが、毎回その年の景気不景気に左右されるので、1年毎の計画では成果が出てこないということに気が付きました。
その中で、サマンサハートと出会いまして、マーケティングとかいろいろな経営の話を聞かせていただきました。
もちろん私もかじってはいたんですけれども、正式に勉強したことはなかった感じです。
お話を聞いてるうちにあれこれと戦略を会社に取り入れると、1年2年…と先が見えてきました。
そして「売れる!マーケティング塾」を社内で講座開催し、長期の実践計画を作りました。
僕らは、実は10数年前から経営の実践計画書は作っていたんですよ。
ただ、目標数字を一覧表にした1年計画でした。
作成した長期の実践計画書は5年先の顧客を獲得できる計画です。
サマンサハートからの提案の中で一番ヒットしたのがロードマップでしたね。
それからは、毎年事業計画を作りながら、5年先を見たロードマップを基本に売り上げ目標や営業計画、販促計画を立てています。
現在は目標を達成するために、各部署で細分化された事業行動計画作成を行い、銀行も招待して政策発表会に臨みます。
ロードマップからロジックに各部署が落とし込んで行うことが、当社のスタイルなったのです。
Q.ロードマップをさっそく見せてください
これが2016年度版の経営計画書です。
その中でこれがロードマップです。
ロードマップを作成した時点から、もう次の計画へ進めたいので、来年度の見直しも含めて考えると次の計画書をつくるのが早く、そしてうまくいく方法です。
コンサルの時間中にも、毎回ロードマップを広げて話を進めています。
もうロードマップと会社経営は切り離せない関係になっています。
例えば、若手の職人さんは、仕事の都合で施工から管理担当になることもあります。
それでは社員の幸せに繋がりにくいので、「施工体制が整った施工班つくる」とロードマップに入れ込みます。
そうすると、いやが応でも「施工班をつくるんだ」という認識となります。
今年の2名入ってきた社員さんについても、管理に回さず施工班として仕事ができました。
将来的には1つの大きな施工班つくりたいので、ロードマップに盛り込んでいます。
Q.このロードマップも何度かつくり直してきましたよね
始めは指導をもらいながらつくりました。
そのときは、まったく私もつくったことがないし、もちろん社員さんもなかったんで、役員と幹部を集めました。
ところが、作れないんですね。
トップがロードマップを作成することでの「成果」を思い描けなかった。
そして最初につくったロードマップ、これが1つの指標になりまして、僕らは5年後先を見ることができました。
これが今では進化して、茂興業5年後には20億という共通認識ができましたし、そのために自分たちは何をしようかという思いが湧き上がってきました。
Q.社内報やお取引先の情報誌発行などマーケティング活動についてお願いします
結局、僕はマーケティングをあまり理解してなかったんです。
要は「売り上げを上げればいいな」それだけを考えていました。
また自分たちの会社の強み、弱み、現状の把握・・・・なんとなくは感じていました。
ところがマーケティングの初めの活動である自社分析で、非常に良い「茂興業の強み」が見えてきました。
僕らは設計事務所に強い。
そこから戦略として、防水セミナーの開催をスタートしました。
セミナー開催実績は、昨年度末の開催時約70名の専門家や専門業者にご参加いただきました。
「茂興業いいね」
「これだけノウハウ持ってるんだ」
ということを専門家や専門業者さんにお伝えできれば、当社へお問い合わせが来る可能性があります。
お問い合わせが来たら情報誌を発送してコミュニケーションを取っていく。
社内報は外部の状況も含めコミュニケーションを取っていく。
さらにコミュニケーションがとれるようにセミナーを行う。
セミナーは新潟、長岡開催を継続し、今後は上越まで拡大させる。
セミナーを通して茂興業の広報活動ができる。
これもロードマップに書いてあります。
振り返ると、ターゲットを設定、ターゲットへの認知活動の最初がセミナーであり、このターゲットを中心にセミナーを開催する事業システムが出来あがってきました。
そして、ターゲットに興味をもってもらえるように情報誌の発行を行い、年に3回以上のセミナーを開催して、そこから波及させる。
現在は出前出張という、セミナーの出張を行っています。
幅が広がり深さが深くなるこの戦略は、もう4年前から動いているんです。
フォローできる環境と、細部まで全部フォローしてもらえているんだという認識を持ってもらえるように、私どもの茂興業にご用命いただける機会をつくっていきたい、という風に思っています。
Q.最後に今回の増資とこれからの茂興業展望について、お願いします
昨年私ども茂興業は、資本金を1,000万から2,000万に増資しました。
ロードマップで仕事の広がりを思い描いていましたが、増資は5年前のロードマップから実現した事の一つですね。
そこには建設業の特別枠を取りたい思いがありました。
今後の展開は、新潟県で売上ナンバーワンのポジションの拡大。
新潟県における雨対策と冬季対策の施工ですね。
県外に向けて方針も立てまして、現在3件の物件から着実に県外での体制づくりができております。
これからもロードマップをベースにしながら増資、県外進出で、また新しい茂興業ができていきますね。
まとめ
<サマンサ>
高橋社長、お時間を頂きありがとうございました。
ロードマップにすべてを思い描き、社員と共に前進していく姿は、最高のコンサル時間をいつもいただいています。
社員が次を見て、飽きずにどんどん活動を起こしていく!
防水技術の“トップ”を保つため、続々と新たな戦略を仕掛けるセミナーを開催しターゲットへの印象をしっかりと残す!
顧客増となるマーケティングの実践のため、サマンサハートマーケティングプログラムを導入したのがきっかけです。
課題だった事業の拡大をロードマップでクリアしていきました。
ここまでお読み頂いた皆様、「事業計画作成は銀行に見せるときだけ」と考えてはいないでしょうか。
茂興業さんは、ターゲットに向けたセミナー開催や社内の情報共有などが事業計画に盛り込まれることで社員と共に実践できる会社となっていったのです。
またロードマップをチェックし続けることで、事業の拡大や顧客増を、単なる数字を入れた計画書ではなく、実践して成果に繫げていきました。
ロードマップで思い描いた県外進出も成功しています。
このマーケティングを自社に落とし込む事業について、ブログで手順を詳しくご紹介しています。
こちらから事例をご覧ください。
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