卸売業に求められる次の一手!イノベーションとマーケティングで生き残るための戦略

samanthaheart.seminarこんにちは!
新潟のBtoB企業集客企画プロジェクトマーケティング、
サマンサハート高橋です。

9月・10月に実施した問屋さん向け講習会では、営業に携わる方々を対象に「これからの時代に必要なマーケティングの考え方」についてお話ししました。
日本の卸売業には、かつてから「6つの機能」があるといわれ、店舗ビジネスを支えてきた背景があると思っています。
しかし現在、成長が鈍化する時代の中で、卸売業が支えている店舗はより厳しい競争が求められている状況です。
そのような環境変化の中で生き残り、繁栄している卸売企業に共通していたのが、「マーケティングとイノベーションを自社の中に取り入れている」という点でした。

私は以前卸売業者で営業をやっていた経験があり、問屋業が教えてくれる「機能の再定義」を教わりました。
古い情報だとはおもいますが、ここがあるから問屋機能はベースがブレないのだと思います。
その機能とは、仕入れ・保管・配送・情報提供・販売促進・金融です。

ところが、問屋さんが得意先である店舗に対して担ってきた6つの機能(仕入れ・保管・配送・情報提供・販売促進・金融)をただ維持するだけでは、もはや十分ではない時代となりました。
卸売業者が自社の生き残りを考え、市場シェア拡大を目的とした価格競争だけでは、利幅の減少という悪循環に陥ることがわかっています。

しかし、講習会で出会った成功企業であるA社は違いました。
A社は単なる「流通業」ではなく、「価値を共に創るマーケティングパートナー」として店舗を支援していたのです。
たとえば、
・定期的にセミナーや講座を開催し、店舗スタッフのスキルアップを支援
・季節や市場動向に合わせた販促イベントを企画・主催
・店舗ごとに合わせたブランドづくりや販促計画を提案
・新しいツール(AIやSNSなど)の活用方法
このような取り組みは、問屋としての新たな役割=イノベーションの担い手としてとんぽさんが評価してくださっていたのです。

イノベーションとマーケティングがつくる「共創の関係」

成功している卸売業の活動には、いくつかの共通点があります。
それは、「自社の利益を削って協賛に回ること」ではなく、「取引先である店舗の売上や成長を一緒に設計すること」に軸を置いている点です。

たとえば、単なる販促協賛として値引きキャンペーンに参加するのではなく、
・店舗と一緒に年間販売計画を立てる
・季節ごとに売れ筋商品や販促テーマを共有する
・店舗スタッフ向けの勉強会やミニセミナーを開催する
といった形で、“共に成果をつくる仕組み”を持っています。

こうした活動は、一見遠回りに見えても、結果的に店舗の信頼を得て長期的な取引につながります。
実際に、卸売企業B社では、商品のディスプレイを手伝いPOPなどで商品ストーリーとして伝えることで、店舗スタッフが商品の背景を語れるようになり、キャンペーン全体が店内で自然に動き出しました。
ただ商品の紹介をするのではなく、“なぜこの商品が生まれたのか”を共有したことで、お客様の関心が高まり、大きな売上につながったのです。

また別の例では、スタッフの接客トークを統一するために「トーク集」を作成し、店舗全体で企画を盛り上げました。
その結果、販売促進が一時的なイベントではなく、店全体のチームプレイとして定着し、納品した商品の販売数が安定的に伸びていきました。

これは、卸売業が「モノを届ける会社」から「売上を共に伸ばすパートナー」へと進化した事例です。
そしてそこには、パートナーとして奉仕するという、単なる理想論ではありません。
店舗の成功を支援することで、最終的には自社の売上(追加注文やシェア拡大)にも還元される──“貢献は回り回って自分のところに戻ってくる”という、信頼と成果の循環が生まれているのです。

関連記事;BtoB企業のホームページは営業の起点に!見てもらうための考え方と成功企業の工夫

イノベーションとは、単なる新商品や新技術の導入ではありません。
「取引先との関係性の中に新たな価値を生み出す」こと。
そしてその価値を顧客に伝え、行動を促す仕組みこそがマーケティングです。
つまり、問屋業におけるマーケティング導入とは、“販売先(顧客)と共に市場を育てる仕組みづくり”を意味します。

マーケティングを支えるツール「販売カレンダー」の導入

A社の講習会では、こうした活動を現場で実行するための具体的ツールとして、「販売カレンダー」を提案しました。
これは、1月から12月までの年間マーケティング計画をA4シートにまとめ、社内全員で共有できるツールです。

このツールを使うことで、
・年間の販促・提案スケジュールを見える化
・季節やイベントに合わせたキャンペーンを計画的に展開
・営業担当者が自主的にマーケティング活動を実行
というように、現場発のマーケティング実践が可能になります。

これまで「問屋業は小回りのきく納品業務が中心」と考えられてきましたが、実際にはすでにマーケティングとイノベーションを自ら生み出している企業が増えています。
その姿勢こそ、これからのBtoB企業が生き残るためのヒントとしていただきました。

以前から元々あった考え方でもあり、イノベーションを起こすポイントでもある、地元中小企業にも必要な「マーケティング思考」。
地元のBtoB企業だからこそ、このマーケティングをノウハウとして持っているのではなく、集客のため、また得意先支援のための道具となる、そんな同じ考えがあります。
商品やサービスを「届けるだけ」ではなく、顧客と一緒に価値を育てるという考え方にシフトすることで、競争力を高めることができる点です。

マーケティングへの取り組みは、これからの時代に卸売業者が重視している、
・顧客データや市場情報を共有するツールの導入
・1年単位での販売・企画計画の設計
・自社ブランドを顧客と共に磨く意識
上記の事業戦略を組み込み、これらの戦略を通して、価格競争ではなく「価値競争」の時代に対応できることがA社の事例からも言えます。

関連記事;BtoBマーケティングの重要性は、卸売業者にも波及されている!

まとめ

問屋企業に学ぶマーケティング導入の本質は、
「自社だけで完結しない、顧客との共創」
にあります。

マーケティングとイノベーションを融合させ、販売カレンダーのようなツールで具体的な行動計画を共有することで、BtoB企業も確実に変わり始めています。
今の時期から新年度に向けての準備は、もう始まっています。
もし貴社がこれから新たな提案を現実のものにしていきたいとお考えでしたら、まずはマーケティングの導入を検討してみてください。
それが、次の一歩を生み出す「確かな根拠」になるはずです。


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