こんにちは!
新潟の中小企業集客企画プロジェクトマーケティング、
サマンサハート高橋です。
新規事業を立ち上げたけれど、「なかなか売れない」「市場に浸透しない」といった悩みを抱える企業は少なくありません。
その時に必要なのは、ただ製品を改良したり広告を打ったりするだけではなく、マーケティングを通じて突破口を見つけることです。
なぜ新規事業にマーケティングが必要なのか?
新規事業では、これまでの成功体験が通用しないことが多々あります。
既存事業と異なり、ターゲット市場や顧客ニーズが明確ではないことも多いことも考えられます。
そこで明確にしてくために必要なのが、以下のようなマーケティングの調査と分析です。
・市場リサーチ
誰がどのようなニーズを持っているのかを把握する。
・競合分析
競争環境で自社がどのポジションを取るべきかを理解する。
・顧客インサイト
製品やサービスが顧客の課題解決にどう貢献するかを明確にする。
これらの取り組みを通じて「本当に売れる理由」を見つけることが、次のアクションに直結します。
売れない理由を探るマーケティングの3つの視点
新規事業が売れないとき、企業はしばしば焦りを感じ、追加の広告出稿や価格改定などを急いで行う傾向があります。
しかし、多くの場合、マーケティングの視点で原因を整理し、これまでの取り組みを振り返ることで、解決への糸口が見えてくる場合があります。
具体的な行動ステップと考え方として「売れない理由を探るマーケティングの3つの視点」をさらに深掘りすることも売れる理由を見つける活動となります。
1、ターゲットが曖昧で誰に売るのかが明確でない時の視点
製品やサービスのターゲットが不明確だと、顧客に響くメッセージを作ることができません。
「誰に売るか」を見直すためには、以下のプロセスが有効です。
【深掘りポイント】
◼︎顧客像の定義が曖昧
業種や企業規模などの基本的な属性情報だけでなく、経営層の価値観や業務上の課題、意思決定プロセスも整理します。
(例)中堅企業の経営者というターゲット設定では広すぎます。
IT部門の責任者で、業務効率化を重視し、限られたリソースで最大の成果を上げるためのソリューションを求めている企業など、具体的に絞り込みます。
◼︎現状の顧客データを活用
すでに購入した顧客や問い合わせをしてきた見込み客のデータを振り返り、共通点や傾向を探ります。
(例)過去の顧客の購買履歴やアンケート結果を分析することで、重要なターゲット層が見えてくることがあります。
◼︎ペルソナの見直し
最初に設定したペルソナが市場や製品に適合しているかを再評価します。
市場環境や競合の変化によって、ターゲットがずれている可能性もあります。
【行動ステップ】
・現状のターゲットを具体的に文章化する
(例)「〇〇に困っている〇〇な人」。
・顧客インタビューやアンケートを実施し、ターゲットの価値観や課題を再確認する。
・ペルソナを更新し、それに基づくマーケティングメッセージを再構築する。
2、市場での差別化が不十分で埋もれてしまっている時の視点
売れない原因の多くは、「他の商品とどこが違うのかわからない」という顧客の声に集約されます。
差別化が不十分だと、価格競争に巻き込まれやすく、価値ではなくコストで比較されてしまいます。
【深掘りポイント】
◼︎強みの整理不足
製品やサービスの強みが曖昧な場合、マーケティングメッセージが効果を発揮しません。
(例)自社製品の独自性(特許技術、独特のデザイン、アフターサポートなど)を改めて明確にする必要があります。
◼︎競合との差別化ポイントが不明確
競合分析を十分に行っていないと、同じ土俵で戦うことになります。
(例)競合が価格で勝負しているなら、自社は「耐久性」や「利便性」といった別の軸で訴求することも確認していきます。
(例)競合を真似て情報発信をしていると、同じ土俵で戦うことになる場合もありますので、自社のUSPを確認することも大切です。
◼︎市場の期待値を把握していない
顧客が何を求めているかがわからないまま、自己満足的なプロダクトを作ってしまうこともあります。
【行動ステップ】
・自社製品のUSP(Unique Selling Proposition)を明確にする。
・競合の強みと弱みをリストアップし、どの点で勝負できるかを特定する。
・顧客の声(レビュー、問い合わせ内容など)を分析し、期待されるポイントに対してどのように応えるべきかを明確化する。
3、顧客の心に刺さる提案ができていない、また共感を生むメッセージ不足の時の視点
顧客の課題を的確に捉え、それを解決できる提案を行うことがマーケティングの本質です。
しかし、売れないときはそのメッセージが届いていない可能性があります。
【深掘りポイント】
◼︎課題の把握が浅い
顧客の課題を表面的にしか捉えていない場合、共感を得るメッセージを作ることができません。
(例)「時間がない」という課題を解決するための製品が、実際には時間短縮に貢献できない場合、信頼を失います。
◼︎メッセージが曖昧
製品の良さを伝える表現が平凡だったり、競合を真似たり似たり寄ったりの場合、顧客の記憶に残りません。
(例)「使いやすい」「高品質」といった表現では、他製品との差を感じにくい。
◼︎販売プロセスが分かりにくい
購入フローや価格がわかりにくいと、購入意欲が減退します。
【行動ステップ】
・顧客インタビューや調査を通じて、課題を具体的に言語化する。
・メッセージを「顧客視点」で再構築し、具体性を持たせる。
(例)「10分で完成する時短料理キット」「平均コスト20%削減を実現するサービス」など、具体的な成果を明示する。
・購入プロセスをシンプルにし、購入のハードルを下げる。
(例)ワンクリック注文や明確な価格表示。
まとめ
売れない新規事業の改善には、ターゲットの再設定、差別化ポイントの明確化、顧客に刺さるメッセージの構築が改善の基盤となります。
そしてこれらを実践するには、過去の取り組みを冷静に振り返り、整理するプロセスが必要です。
焦らずに現状を見つめ直し、マーケティングの基本的な視点を活用して突破口を探ることをおすすめします。
それが、売れない現状を打破する第一歩と考えます。
新規事業が売れないと感じる時こそ、マーケティングは突破口を見つける力を発揮します。
ターゲット市場の明確化、差別化の強化、そして顧客への価値提案。
これらを通じて事業の成功へとつながる道筋を描きましょう。
もし「どう取り組めばよいかわからない」とお悩みなら、サマンサハートへご相談ください。