製品を「売れる」に変える!事業企画書が必要なワケ

製品の良さは顧客に伝えることができる

「良い商品・サービスであれば売れる」というのは幻想だということを、会社代表者の皆様はご理解・ご経験のことでしょう。
良い商品やサービスを否定しているのではありません。
今の世の中、良い商品や良いサービスは市場に沢山あり、「良い」というだけで売れる時代はとっくに終わっている、ということなのです。
では今は、何があれば売れるのか・・・様々な手法や考え方がありますが、その中で今回のブログでは『企画書』に絞り、お話をさせて頂きたいと思います。


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(詳しくは当ブログの一番下をご覧下さい)


 「良い商品・サービスであれば売れる」の幻想からの脱却

「会社代表者の皆様はご理解・ご経験のことでしょう」と冒頭に書きました。
それは、
・使った顧客はよかったと言ってくれるのに、知り合いに紹介してくれるわけではない。
・製品の良さを、使ってからしか理解してもらえず、事前に知らせる方法が明確になっていない。
・新製品を作っても、製品自体には新しい顧客を引き寄せる力が無い。
・バージョンアップした製品に顧客が興味を示さない。
・製品のニーズが全国に分散していて、営業が個別に対応しなければ売れない、そして営業費用がかさむ。
・広告宣伝も一律では売れない、製品毎に効果的な広告宣伝のスタイルの変えていく必要がある。
など、今までのご経験から感じている部分があるはずだからです。

「自社の商品は良い商品・サービスだ。だからこそ売れるいい方法があるはずだ。しかし、具体的にどうしたらいいのか・・・」
様々な手法や考え方を試しても、上手くいかない・・・というご経験をされている方も多いようです。

上手くいかない原因として、事例A~Cをご紹介します。

■A;製品が「ヒラメキ」からスタートしている場合
例えば「これからは製品をネットで販売!」とアイデアやヒラメキ出てきた時、突然それだけをもって事業を進めてしまうパターンがあります。
思い付き、アイデア、ヒラメキを事業として進めることは、少し危険なパターンもあります。
そこにはコンセプトやターゲットの視点が足りないことが上手くいかない原因になり、見切り発車のようなカタチになってしまうのです。

■B;マーケティングがワンパターンの場合
売れる仕組み=マーケティングがあっても、なぜか売れないという時もあります。
マーケティングの調査分析が足りないと、マーケティング活動がワンパターンになり、結果的に上手くいかない原因になる場合があります。
マーケティングは、手順は同じであっても活動内容は製品によって変わってきます。
今まで成功していたからと、同じ内容で製品を売っても、実は上手くいかないこともあるのです。

■C;製品が「製品自体の企画案だけ」の場合
新製品を作ろう!と、製品企画案を作ることもありと思います。
この企画案には製品の性能、製品の設計図、他商品との差別化される点、ユーザーの使用イメージ等を記載されています。
コンセプトやターゲットは十分!!
・・・と思いきや、そこに販売方法やルートの開拓などが企画に含まれていないと、上手くいかない原因になるのです。
製品自体の設計だけではなく、その製品の販売まで計画されていない状態の企画書は、実は多く存在します。

以上のような事例により、実際その商品やサービスがどれだけ良いものでも、最終的に必要なお客様に届いていない事があり、売れないという現状になっているのです。

 「良い商品・サービス」と「マーケティング」の関係

上手くいかない原因の事例でご紹介した中でお気づきに方も多いと思いますが、「製品(サービス)の良さ」と「マーケティング」は両方兼ねていないと「売れる」にならないのです。

このマーケティングが難しいんだ、私(社長自身)が分かっていても社員に共有できない・・・とお話を頂くことがあります。
実はマーケティングは『見える化』できるのです。
それが『企画書』と呼ばれる、見えるカタチにすることです。

実は企画書は様々なカタチが存在します。
・製品の仕様や設計等が書いてある『製品企画書』・・・A
・製品の売れる仕組みを書く『マーケティング企画書』・・・B
・製品の販売までを1つの事業として書いていく『事業企画書』・・・C
などです。
(A~Cは、先にご説明した事例とリンクします。)

全てが企画書と言われるものですが、作る~売るまでが繋がっていないと、ただ企画書だけが存在し、現場は誰も動いていないというような現象も起こりえます。

A「製品企画書」は、アイデアやヒラメキを製品化するために必要です。
設計図など、何も見えるものが無いと製品にはならないです。

しかし、製品を作るまでなら製品企画だけで十分なのですが、その商品を売れる製品にするなら、さらに加えるべき内容があります。
それは販売方法やルートの開拓、ターゲットの設定などです。
製品企画書だけですと、製品が出来上がるまで。
売れるためには、伝え方や製品の良さを記憶に残してもらう手法が必要となります。

製品の良さをターゲットに知ってもらうため、B「マーケティング企画書」が必要です。
製品が出来た後、どのように見込み客に知ってもらうのか、どのような販売方法をするのかなど、マーケティング活動の全体を計画していきます。

そして、全てを兼ねているのはC「事業企画書」です。
製品を作るだけではなく、しかし販売することだけを計画するのでもない・・・
全体を1つの「事業」として計画して、見える化していくことが「売れる」に近づく方法と考えています。

アイデア→製品企画→マーケティング企画→事業企画と言う段取りがあることで、自社の売れる仕組みを適切に分解できるようなります。
それは、アイデアで売る幻想からの脱却になります。
また、売れる仕組みとしてを社員全員が受け入れることにもつながります。

製品の良さは顧客に伝えることができる

 売れる仕組み(事業企画)を社員全員が受け入れると起こる効果

アイデアから事業企画へと進化させると【売れる仕組み】になり、社員が活動を行いやすくなります。

弊社でお手伝いさせていただいている「事業企画書」(弊社では事業計画書、と呼ぶこともあります)は、代表や企画者が作った事業を明確に言語化&図式化することで、社員や関係者に見せることができる(共有できる)ようにしておくことも重要視しています。
これが「ビジネスモデル」という言葉でも表現されます。
製品を作る~売れるまでの流れや仕組みを「ビジネスモデル」と言い、ここにはマーケティングの視点が多く含まれてきます。

実際に事業企画書書を作成する研修を、これまで県内外で行わせて頂きました。
下記は、その研修会を受講した参加者の感想です。

・参加して良かったです。
やりたいビジネスがあって、来年以降で実際に進めようと考えていたが、今回の研修で、そもそもビジネスとして成り立たないとわかりました(笑)
また、対象についても、もっとお金を出しやすい人がいることがわかった。
「やってみなければわからないが、行動する前に勝つ戦略を持つこと」を忘れないようにします。

・やってみて、基本ビジネスモデルを押さえられてなかったと気付いた。
自分の好きなものしか考えてなかったし、販売方法まで思い至らなかった。

・起業するために事業計画書を書こうと思って、ネットで調べて一応書いて見たが、ただ必要そうな項目を埋めただけで、とても、うまくいくとは思えませんでした。
今回のお話を伺って、「ビジネスモデル」というものがはじめて腑に落ちた気がします。

・自分が考えていたことについて、「仮説がひとつだし、ビジネスモデルになっていない」と指摘をいただいて、ハッとしました。
まずは、ビジネスモデルをたくさん書いていきたいと思います。

・どんなところからでもビジネスに出来るということに驚きました!

・おもしろかったです。
「ビジネスモデル」は、何か難しいものだと思っていましたが、私にも書けました。
アイデアを決まった項目で埋めていくことで、ビジネスのレシピがつくれるんですね。

・「イメージするものしか手に入らない」ということに納得しました。
自分の場合、ビジネスモデルをつくる以前の問題でした。
教えていただいた方法で、もう一度考えてみたいと思います!!
事業企画書があることで、全体が動き出すイメージがつかめると思います。

この感想を見て頂きますと、受講された皆さんが売れる仕組みをご理解いただいていることが分かります。
「事業全体の企画」を作ることで、製品企画だけでも、マーケティング企画だけでもない、売れるまでの全体を理解して社内で活動し成果に繋げることが出来てくるのです。

 事業企画を動かす時に必要なこと

この事業企画を動かすには、周りの社員や関係者との連携が必要となります。
そのために、代表や企画者が自身の事業への考えを明確にして、伝える紙面をつくることが重要です。
「企画書」はその「紙面」にあたるものになりまあす。

企画書のPOINTのひとつが≪言語化≫です。
企画書の中には、製品が販売されていったとき、売上になるまでの一連の流れを書きます。
今までの営業活動なども踏まえてにはなりますが、改めて売れるための調査を行っていきます。
・顧客となる企業の仕事の中での課題は何か。
・それをどのように製品が解決できるのか。
を調査します。
顧客が企業から購入する製品は、顧客の課題を解決するものだからです。
その課題や解決方法が、共通認識の持てる≪言語化≫されることで、社員が同じように伝えることができます。
そして自社サイトに文字化したのもを掲載していくこともできます。
言語化することで、サイトだけではなく様々なツールに明記され、思いが伝わり顧客を呼び込んでいきます。

また、企画書のPOINTのもうひとつに≪図式化≫があります。
また言語化したことがフロー図や関係図などになることで、全員で共有ができます。
共有には、誰もが同じ図式となるものを持っていることになるため、早い段階で実践に移せます。
例えば、どこから材料を調達して、作業は誰が分担して、自社サイトへは誰が掲載をして…など、フロー図になっていたり組織図になっていたり関係図やイメージ図になっていることが、企画書には必ず必要なのです。
事業を図式化するところから、ビジネスのシステム・ビジネスのモデルを考えるところまで、図式化はできます。

 まとめ

最後に、特に製品の企画を立ち上げた時点で、製品企画書をお持ちなら、まず1枚のシートで全体を語ることをお勧めします。
弊社でご案内しているのが【ワンシート企画書】と呼ばれるものです。
(こちらについては下記のダウンロード資料で詳細もご案内していますので、ぜひご覧ください)
1シートで企画を作成することは、製品のコンセプト・ターゲットから、製品が売れていく際に何が必要なのかマーケティング活動までを簡潔に社内や必要な相手に伝えることができます。

もしもアイデアだけで製品企画がない場合には、売り物をつくるイメージで製品企画を構築することをお勧めします。
製品企画ができることで、事業計画まで進めることができるので、まずは具体化のためにも製品企画はしっかり構築し、そのあと事業企画の作成を行っていきましょう。

面倒だと感じる部分ではありますが、企画書があるかないかで、その後の成果に大きな違いが出る事は、今まで弊社の事例でも多くありますので、ぜひ取り組んでもらえたら嬉しいです。


いつも弊社ブログをご覧頂き、誠にありがとうございます。
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